『ギックリ腰 特に大腰筋への施術について』

『ギックリ腰 特に大腰筋への施術について』

 

ギックリ腰というのは、正式名称を急性腰痛症と言い、要は今までなんともなかったのに、急に腰が酷く痛くなってしまい、うまく歩けない。というような状態のことです。

 

ただし、急性腰痛症と言っても、本当に今までなんともなかった人がなる場合と、いつも腰が悪いのをなんとか誤魔化していたけど、ついに爆発した!というパターンもあり、後者の場合は「急性」とは言い難く、「慢性腰痛の悪化」というべきかもしれません。

この「慢性腰痛の悪化」した場合の痛みは1回で完治というのはなかなか難しく、3回程度はかかることが多いので、患者さんには「1回では難しいかもしれない」ということを予めご了解いただくようにしています。

実際、ぎっくり腰で来られる患者さんはこのタイプの方が多いです。

 

一方、本当に、今までなんともない方も腰痛が起こることはあって、これが急性腰痛症、つまりギックリ腰ということになります。

 

ギックリ腰というのは、先程から言っているように急性の腰痛症全般なので、どういうふうに腰を痛めているかというのは別の話です。

腰を支えている筋肉は、脊柱起立筋、腸骨筋、大腰筋、腹筋などがありますが、ぎっくり腰で一番多いのが、腸骨筋です。

おおよそ8割の方がこの腸骨筋を痛めています。

 

図で示すように、この筋肉は腸骨の内側にあり、表面からは触れない場所にあるため、鍼以外では確実にアプローチすることが難しい筋肉の一つですが、そうは言ってもまだ表面に近いので、まだ施術師やすい筋肉です。

 

一番厄介なので、「大腰筋」

これは、背骨の下1/3辺りの深部から始まって、股関節の内側についている筋肉です。

つまり、体のど真ん中を貫いていて、しかも表面に全く出ていない筋肉なのです。

 

一番近いのが背骨辺りですが、脊柱起立筋のさらに下層にあるため、短い鍼を刺してもここまで届きません。

 

そこで、市販の使い捨ての鍼としては最も長い9cmの鍼をこの部分に刺す必要があるのですが、これがなかなか難しい。

細かいことは書きませんが、要は、9cmの鍼を背骨の両脇に三本ずつ打ちます。

この時大体8cm程度体内に刺入することになります。

そして通電を10−15分。

上手く大腰筋に当たっていれば、この時足が通電に合わせて動きます。

これで当たっていることを確認するわけです。

 

腸骨筋、大腰筋が原因の腰痛の場合、前屈みの姿勢が楽で、まっすぐ立つのがきつい。

軽度の場合は、まっすぐまでは立てるけど、後ろに反れない。というのが特徴的です。

他方、脊柱起立筋の場合は、逆に屈むのがきついので、顔を洗うのが辛い、などが主な症状になります。

 

まっすぐ立てない場合、主に腸骨筋のことが多いんですが、どうも最近は大腰筋も痛めている人が多いので、念の為、大腰筋にも最初からアプローチすることも増えました。

 

以前は大腰筋の施術がうまくいかず、患者さんにご満足いただけないこともあったんですが、最近はそういう不安も無くなりましたので、腰痛全般、確実に治せる自信がつきました。

 

ぎっくり腰を始め、さまざまな腰痛でお困りの方。

腰痛のことなら当院にお任せください。

必ず、笑顔でお帰りいただけるよう、全力を尽くします!