『肩痛への対応について』

『肩痛への対応について』

 

肩の痛みでお困りの方は多いですね。

 

肩痛で整形外科に行くと、「四十肩」と判断されてしまうことが多いようですが、経験的には四十肩という症状はかなり珍しいと思います。

 

余談ですが、「四十肩」「五十肩」というのは俗称で、正式には「肩関節周囲炎」という病名になります。

つまり、「四十肩」というのは、肩関節の周辺で炎症が起こっているために痛みが出て、肩が動かせない状態なのです。

 

そして、四十肩の特徴として、「発症が突然」という事が言えます。

昨日まではなんともなかったのに、突然痛みが走り、肩が動かせなくなる。という事ですね。

 

当院に、「整形外科に何ヶ月も通ったが治らない」とご相談に来られる方の多くは、私がみる限り四十肩ではない例がほとんどです。

 

では、何が原因かというと、多い順に記すと

①肩周りの筋肉の拘縮

②頸椎症性神経根症

③四十肩

となります。

 

一番多いのは、①肩周りの筋肉の拘縮 で、四十肩と違い、発症が徐々に起こります。

だんだん痛みが増してきて、悪化してくると腕を水平より上にあげる事ができなくなったり、後ろに回せ無くなったりします。

 

①の症状の場合、鍼灸治療は大変効果的で、上手くいけば1回で完治します。

施術部位としては、頸、肩、背部ですね。

基本的にはこの辺りの関係する筋肉を鍼と電気刺激でほぐすことで改善します。

 

②頸椎症性神経根症は、その名の通り、頚椎を痛めたことによって起こる症状で、特徴としては、肩だけでなく、肘付近まで痛くなる。という事が挙げられます。

 

また、首に問題があるので、特に顔を上に向けると肩や腕の痛みが悪化します。

 

この二つの特徴がある場合は、ほとんどが「頸椎症性神経根症」と言えるでしょう。

この治療に関しては、頚部への施術が必須となります。

 

ちょっと話がそれますが、頚部への施術というのは基本的には難しくて、いわゆる手技では、やらない方が良いとされています。

そのため、効果的に、安全に頚部へ施術する方法は、手術か鍼しかないので、頸を痛めた場合は鍼を選択するのが有効と考えています。

長くなるので、この件については、また別途記載したいと思います。

 

さて、②の施術の方法ですが、頚部と痛めた側の肘にも鍼を打ち、通電します。

根本原因は首から腕にかけて通っている神経が圧迫されている事なんですが、鍼で通電すると、神経の圧迫が緩和され、頚椎の間隔も緩むらしく、痛みが緩和されます。

 

③に関しては、実はほとんど見かけた事がないんですが、鍼治療はかなり効果的です。

ただし、発症から時間が経つほどに治しにくくはなりますので、早めにご来院いただけることをお勧めします。

 

以上、肩の痛みに対する対処について簡単にご紹介させていただきました。

肩痛でお悩みの皆様。

ぜひ一度、当院にご相談ください。

 

いぶき館はあなたの笑顔のために全力を尽くします。