自律神経失調症について③

自律神経失調症③

 

さて、今回は施術内容についてのご紹介です。

前回、初回の問診内容についてご紹介させていただきましたが、問診の中で、伺ったさまざまな情報から、施術方針を立てて施術を行います。

自律神経失調症の基本方針は、全身の「気」「血」「津液(しんえき)」を整えていくことと、頭部への刺激をしてく事です。

施術はまず、うつ伏せの状態から始めます。

鍼を打つ手順としては、体幹にいきなり鍼を打つのは良くないとされていますので、両手の合谷(人差し指と親指の間)に、短い鍼を5mm程の深さに刺入します。

この合谷というツボは、「万能穴(ばんのうけつ)」とも言われ、頭痛、眼精疲労、高血圧、歯痛、首肩コリ、風邪、生理痛、胃腸の調節、精神安定などに効果があるとされていますので、鍼施術のスタートとしてほとんどの患者さんではここから鍼をはじめて行きます。

鍼施術に経験が少ない方は、底辺緊張されている例も多いのですが、最初に合谷への鍼を経験すると、その刺激の少なさに驚かれ、多くの方は緊張がほぐれ、鍼施術の効果を受け入れ易い状態になるのです。

 

さてここからいよいよ全身施術をしていきます。

合谷の次に、副交感神経を優位にする両脚のツボに鍼を六本

その後、腰部、背面に移り、腰痛や、胃腸の不具合がある方は腰部から少し上にかけて、鍼や灸を行います。

腰痛や、胃腸障害については以前記載しましたので、ここでは割愛します。

 

次に肩背部分

肩甲骨の面、内側、胸鎖乳突筋、僧帽筋を中心にまずは最低限の鍼を打ちます。

そして肩甲間部と言われる肩甲骨の間の部分。つまり背中のど真ん中の部分に対して、正中線上と、3−5cm両脇にお灸を施していきます。

 

お灸というと、「せんねんきゅう」的なものを想像されるかもしれませんが、この場合使用するのは「艾(もぐさ)」を3mm程度の円錐状に整形し、着火して熱を加える方法です。

お灸の方法について書き出すと、それだけでも説明が大変なので、今回は割愛しますが、せんねんきゅう等と違い、一瞬、強い熱を感じるものです。

火傷を心配する方も居られますが、今まで延べ人数で言えば一万人以上に施術を行なって、火傷は一例もありませんので、ご安心いただきたいと思います。

 

このようにして、まずは背面から施術を行い、その後、仰向けになっていただき、副交感神経を優位にして、消化器系を動かす目的でへそ周りに四本短い鍼をうち、脚部の鍼へと移行。

最後に頭部へ鍼をしてきます。

 

このように全身に鍼とお灸を行うわけですが、今ご紹介したのはあくまで基本に過ぎませんので、ここから各個人の症状に合わせて色々とアレンジを加えていきます。

鍼灸は、オーダーメイド施術が基本なので、患者さんごとに配穴も、刺激量も違ってきます。

 

そのため。実際の施術の際には、お一人お一人から、時間をかけて、十分お話を伺い、ご満足いただける施術内容をご提供できる様、日々、研究を続けております。

 

自律神経失調症でお悩みの方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。

 

いぶき館はあなたの笑顔のために全力を尽くします。