顔面神経麻痺への施術

「ベル麻痺」、というものをご存知でしょうか?

 

顔面神経麻痺というのは、いろいろな原因があるのですが、このうち、原因不明の末梢神経麻痺で顔面の左右のいずれかが麻痺しているものを「ベル麻痺」というようです。

 

鍼灸の教科書には「ベル麻痺」という表記があるのですが、医学系の資料を見ると、あまり「ベル麻痺」という表現が使われず、「特発性顔面神経麻痺」という言い方が多いようです。

 

「特発性」というのは、「原因不明」を意味するので、要は「原因不明の顔面神経麻痺」という事です。

 

「ベル麻痺」の場合、簡単にいうと、左右のいずれかの全体に麻痺が現れます。

前額部のしわが消え、眼の開閉が困難で、口角が下がり、完全に閉じられなくなり、ほうれい線は薄くなります。

ものすごく重症に見えますが、実は部分的は麻痺の方が脳の障害であることが多く、ベル麻痺はまだ完治しやすい症状と考えています。

 

ベル麻痺になると、脳神経外科か神経内科が対応します。

対応しますが、特に効果的な治療方法があるわけではなく、多くはビタミンB12製剤(メチコバール等)が処方され、1ヶ月経過観察を行うのです。

実は、抹消神経障害などの神経障害の場合、」最初の1ヶ月が神経再生が一番活発に行われるので、メチコバールの処方し、それを助ける。というのが方針なのですが、西洋医学ではこれ以外、方法がないようです。

 

しかしこれは賭けです。

 

一番新駅再生がしやすい発症直後に投薬だけしかしないというのはいかがなものか。

ただ、鍼灸を併用するのと、服薬だけを行うのでは、いずれが良いか?と言われても同じ患者さんに同じタイミングで二つの方ほを試せないので、確認しようがないのも事実。

 

とはいえ、、直近の患者様はほぼ毎日施術をしたとはいえ、一週間ほどでほぼ完治しましたし、過去の事例でも、鍼刺激のあと、顔が動き易くなった例が殆どです。

 

鍼灸は、発症後2ヶ月以上経過すると効果が下がるとも言われていますが、一方で2年経過した例でも効果が出たこともあります。

したがって、ケースバイケースとしか言いようがない部分はあるのですが、発症直後であれば、確実に鍼灸は効果が出せています。

当院の施術方法を参考までに図で示します。

 

顔面麻痺、その他の麻痺でお悩みの方。

ぜ鍼灸施術を試してみてください。